札幌唯一の温泉郷、定山渓をご存知でしょうか。
その歴史を簡単に説明すると、
(1)幕末、当時小樽市張碓に住んでいた定山(じょうざん)というお坊さんがこの地に温泉小屋を初めて作る。 (2)定山は開拓使に「素晴らしい温泉があるから周辺を整備して下さいな。とりあえず来てみてよ!」と頼む。 (3)定山の情熱とまじめな仕事ぶりに感心した開拓使から「正式に「湯守り」として働いてもらうよ。ここを『定山渓』って名前にするし、お米を供給するからがんばってね。」と頼まれ、引き受ける。が、お客は来ず、全く儲からなかったらしい。 (4)開拓使より突然「湯守り」廃止を告げられる。お米の供給を止められ、定山は困窮する。近隣への托鉢等でしのぐ。 (5)張碓で定山が急死。その事実は定山渓には届かず、しばらく(なんと昭和54年まで!)「行方不明」とされた。 (6)その後、定山渓鉄道(現在のじょうてつバス)が作られたり、「河童」をイメージキャラクターにして売り込む等の営業努力をして浮いたり沈んだりしている。 (さっぽろ文庫59「定山渓温泉」 より、かなり要約)
私は小・中・高を札幌で過ごしましたが、この定山渓の物語は学校で一度も学ばなかったんじゃないかな。
道徳の授業にもってこいの素晴らしい話なんですけどね・・・。
(定山についてはこのページの下部に詳しく紹介していますよ!)
さて現在の定山渓ですが、残念ながら(?)札幌市内で最も寂れた雰囲気を醸し出しています。
大手ホテルが健闘しているため集客は悪くないそうですが、ちょっと奥に入ると夕張にも負けないぐらいの廃墟のオンパレード。
札幌市街から定山渓に入ると、いきなり「秘宝館」なるいかがわしい施設の残骸。
イメージ悪すぎます!
札幌市民はあまりこの地に興味を示さないかもしれませんが、散策すると意外な発見があり楽しいですよ。
日帰り入浴施設もありますのでぜひお越しくださいませ。
スペック高すぎ、定山坊
この定山という人物、かなり魅力的な人物だったようです。
さっぽろ文庫59「定山渓温泉」より抜粋すると
・身長180cm以上 ・大酒呑み ・メタボ太鼓腹 ・太眉 ・丸坊主 ・あごひげ長い ・ギョロ目 ・声が大きい ・怪力 ・武道に長けていた ・でもめちゃくちゃやさしい ・趣味は読書、絵画、俳句、ダンス(松前神楽、獅子舞)、彫刻など多才。 ・超能力者特殊能力を持っている ・タバコは吸わない ・岡山県出身 ・あの太田山神社で修業していた! ・その時にあの松浦武四郎と知り合っていた! ・温泉大好き ・温泉が好きすぎて自分の名字を「美泉(みいずみ)」にした。
ちょっとスペック高すぎます・・・。
アクセス
廃墟旅館は自分で見つけて下さいね!
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